2019-2020年度 玄海原子力発電所見学 報告
物質工学科 2年 吉富紗香
そのあと、玄海エネルギーパークで原発の模型やさらに詳しい発電の方法などを学ばせていただいて、その規模を実感することができました。物質工学科に在籍しているため、授業などで習ったことはありましたが、やはり聞くのと実際に見るのとでは全然違うなと思いました。また、玄海原発では安全のほかに環境にも配慮した工夫もされていることを知り、見学を通して何度も感じたことですが、本当に凄いなと思いました。ほとんど予備知識のないままに見学したので、見ること、聞くこと、知ることどれもが初めてでただただ圧倒されました。バスからではありましたが、原子力発電所を間近で見ることもでき、まずはその敷地の広さに驚かされました。想像では、無味乾燥というか、建物ばかりだと思っていましたが、桜が植えられていたりしていて、原発の前には温室もあって良い方向に予想を裏切られました。そして、資料で学んだことも肌で感じることができて本当にいい経験になりました。
最後には、点検や訓練に関することまで教えて下さり、本当の意味で、玄海原発及び原子力発電所というものを僅かながら知れたのではないかなと思いました。原子力発電所はいろいろな場で話題に上がり、そのリスクばかりに目を向けていました。しかし、今回の見学研修でメリットとリスクの両方を学び、できる限りの安全対策に尽くされている姿勢を見て、絶対の安全は約束されないにしても、何も知らずに否定することは間違っていると考えさせられました。この考えを持てただけでも、原子力発電について知る機会に恵まれたことは本当に良かったと思います。実際に見て考えることの大切さを学ぶことができました。ありがとうございました。
物質工学科 2年 江口彩花
1つ目は、安全対策についてです。私は今回の見学に行くまで、原子力発電は危険なイメージがありました。それはおそらく2011年に起きた福島第一原子力発電所事故の印象が強いからだと思います。私は、当時小学校低学年だったため、中学校の発電所について調べる授業で初めて事故の内容を知りました。しかし、私はその時インターネットで調べていたため、原子力発電そのものが危険なものだという記事を信じました。きっとメディアによって、原子力発電そのものが危険で原子力発電所は減らすべきだと考えてしまっている人々も多いのではないかと思いました。しかし、私は今回の玄海原子力発電所見学で努力と時間をかけた、たくさんの安全対策を見てきました。発電所を地盤の上に直接立てて地震に強い造りにしても、制御棒や水素爆発を阻止する機械などを備えていると聞いただけで驚きましたが、玄海エネルギーパークのガイドの方にもっとたくさんの設備があることを知ってさらに驚きました。きっと今回の玄海原子力発電所見学研修に参加することがなければ、このような万が一の万が一のさらに万が一以上もの安全対策を見ることはなかったと思います。これを私は今回参加できなかった学生に教えてあげたいと思います。
2つ目は、原子力発電によって生じる最終廃棄物についてです。玄海原子力発電所では発電の燃料として使い終わったウラン燃料からプルトニウムを取り出し、燃えにくいウランなどと混ぜて作った燃料を使用していると知りました。これを燃やすことをプルサーマルといい、資源の少ない日本にとって再利用出来るというのは素晴らしい発明だと思いました。しかし、それでも最終的には何パーセントかの高レベル放射性廃棄物が発生してしまうのも事実です。私は物質工学科という化学と生物を専門に勉強しているため、たくさんの放射性物質を埋設処分しなければならないというのはこれから考えていかなければならない課題だと感じました。
私は今回の研修で、これからのエネルギー問題を考える新たな知識を得ました。これからもこのような研修があれば積極的に参加したいと思います。
=== 鳥巣 総一朗さん、小川太誠さん 報告 ===